本人訴訟は誰のためにもならない

最近、仕事をしていて困ることがあります。

それは、相手方が弁護士をつけずに本人で訴訟遂行されているものです。

結論として、このような本人訴訟は誰のためにもなりません。具体的には、①紛争を無意味に長引かせてしまい、本人だけでなく裁判所や相手方にもかけなくてもいい迷惑をかけてしまうということと、②本来弁護士を付ければ本人が勝つ筋のものでも負けてしまうという本人の不利益です。

 

まず、①については、われわれ弁護士や裁判所が考えている常識を一般の方はおもちになられていないので、いちいちその点に関する説明を裁判所にさせたりすることで1回の期日で済むものも2回の期日が必要になったりということはしばしばです。一般的には、早く紛争を解決するということは原告にとっても被告にとっても裁判所も共通した利益だと思うのですが(もちろん例外もあります)、訴訟当事者の片方が弁護士をつけないだけで、一気にこの共通した利益の実現が難しくなります。何か計画を実行に移すときなど、計画に水を差したり和を乱したりして計画の実行を邪魔したりする、空気が読めない人って、集団の中に1人くらいいますよね。裁判所においては、一方当事者が弁護士をつけているのに、弁護士をつけない本人当事者というのは、そういう風な目で見られます。

ご自分で訴訟を進めようとされている方、言い方悪くなってしまいますが、どうせ負けるなら早く負けた方がよくないですかね。何年も裁判に費やして最終的に完敗した場合、その時間って無駄だと思わないんですかね。そういうことになったとき、目も当てられないということに気づかないんですかね。

 

そして、②ですが、これも裁判所や弁護士が当たり前だと思っていることが当たり前でないから、当然のことですよね。

まず、民事訴訟の大原則は当事者主義です。当事者主義というのは、簡単にいうと、訴える側と訴えられる側の両当事者が主張立証を尽くして、出されたもので裁判所は判断するというものです。ですから、仕事が忙しくて書面が作成できなかったとか、主張を明らかにもせずに(それゆえ争点も明らかになっていないのに)「この点に関する証人は・・・」的な話をしたりだとか、「●●という証拠を調べてもらっても構わない」的な話をしたりだとか(裁判所は「提出された」証拠しか見ません。裁判所が主体となって提出されてもいない証拠を調べることはありません。)的な話をしたりするのは、この大原則からしてありえないわけです。当然のことながら、こういう話になってくると、必要な主張がなされていなかったり、必要な証拠が提出されていなかったりというわけですから、普通に負けますよね。弁護士が入って適切な主張や証拠提出をすれば勝てていたかもしれません。そういう致命的なダメージを覚悟で、あえて法曹資格のない一般の方が自分で訴訟をやりたい理由がわかりません。

さらに言えば、一般の方が書かれる書面は、無駄が多いのにポイントがずれているものがほとんどです。これも、一般の方は裁判の流れなどが理解できていないのですから、(もしくは、流れとかは関係なく自分の書きたいことを書いているからかもしれないのですが、)当然ですよね。たまに、私のお客さんの中に、「こんな感じで書いてください」と裁判で提出する書面の案をくださる方もいますが、残念ながら無駄が多いのにポイントがずれているドラフトばかりです。それほど法曹が起案する書面と同レベルの書面を起案するのは難しいのです。例えば、これまであった事実や物語を書きたい場合であっても、それらが法律上の主張の中でどういう意味を持つのかという枠組みの中で書かないといけません。そういう枠組みなど関係なく、書きたいことを書いているようでは裁判所も読んでくれないのです。

 

そういうことで、本人訴訟は誰のためにもならないことはわかっていただけたとは思いますが、そうは言っても弁護士に依頼するお金がないない場合はありますよね。そういうときは、うちの事務所では扱っていませんが、法テラスという国の機関に相談されるのがいいと思います。これは端的には、弁護士費用を国が立て替えて支払ってくれて、利用者は国に対してその立替費用を分割で支払っていくというものです。この場合には、まったくお金をもっていない人でも弁護士に依頼することができます。

 

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