2017年

8月

20日

薄利多売の弁護士に人生をゆだねることの危険性

良い記事。

今は弁護士が増えていて、ちゃんとしていない人が弁護士になっているわけがないという一般の方からする大原則が、現在は前提を失っていることを的確に指摘する記事です。

まず、弁護士の仕事のやり方として上手い下手とかいう次元ではなく(私はグレーのところを白にしたり黒にしたりする弁護士が上手い下手の部類になると思いますがその次元ではなく)、基本的な知識がなかったり、コミュニケーション能力がやばいのではないかという点で(普通だったら白のはずのものを弁護士のせいで黒にしてしまったりその逆もしかりという意味です)、弁護士として備えていなくてはならない素養を備えていない弁護士はそこそこ遭遇します。風邪の症状で診察を受けに行ったら、湿布貼っておけば熱が下がって咳が止まりますよと医師に言われる次元の話をしています。

たぶんそういう弁護士に仕事を依頼してしまう依頼者は、専門用語をまくしたてられてその弁護士のことをよくわからなかったり、(前述した大原則は存在するとの勘違いに基づいて)費用が安いからといってその弁護士に自分の人生をまかせてしまったからなのかなと思います。

だからまず、私が言いたいこととしては、人生の岐路に立ったなら、複数の弁護士に相談して、自分が信頼できると決断できるような先生に自分の人生を預けるべきということ。例えば、10人の弁護士に相談に行って、9人が「これは厳しい」と言っているのに「全然いけますよ」という1人の弁護士に相談したら、それはリスクが伴うのは一般常識からしたら当然のことです。そのリスクを承知でその先生に依頼するのは人生の選択としてありだとは思いますが、その先生が失敗したからと言って自分のリスク管理の甘さを棚上げしてその弁護士を責めるのは筋違いです。

私はラーメン食べ歩きが趣味なのですが、まずは食べログで点数の高いところを検索して、実際にその店が出すラーメンを自分の自分の確かめてみて、おいしかったらリピートします。「自分の舌で確かめてみて」ということが重要で、もし万が一私が気に行ったお店のスープに変なものが含まれていたとしても、私はその店を責めたりしません。なぜなら私の判断でその店に何度も通っているのだから。飲食店だったらこういうのは常識だと思うのですが、現在の弁護士業界でもこういう常識がまかり通っているということを一般の方も強く認識すべきです。

あと、費用的な問題ですが、この記事で引用される弁護士と面談せずにその弁護士に仕事依頼してしまった「被害者」さんですが、前述した大原則が現在でも妥当しているという勘違いをしてしまった(調査不足だった)ということに加えて、事務員が本質的な部分の対応をすることのやばさに気づかなかったということで、「ただ自分が悪いだけなんじゃないの?」と思っています。弁護士の報酬は相談料の相場で1万0800円/時間、事務員さんの給料は良くて1500円/時間なのですから、商売のことを考えれば、弁護士としては事務員さんにできるだけ自分の仕事をやってもらいたいと思うのは当然です。

私はこういうのが嫌いなので、私は弁護士として人生の岐路に向き合わないといけないときは私自身がお客さんと向き合わないといけないというプライドをもっているので、自分が責任を持てる範囲でしかご依頼を受けません(着手金がお支払いいただけないという理由で、ご依頼をお断りしたことも何件があります)。ですから、当事務所の弁護士費用は、木更津相場からして5万円程度高めです(都内の法律事務所の相場からしたら比較できないほど安価ではありますが)。弁護士に依頼するということ自体が人生の岐路なのですから、リスクはあるけど5万円を節約してでも安く弁護士を雇いたいというお客さんは薄利多売の弁護士に自分の人生を託せばいいと思うし(この意味で薄利多売の弁護士は需要があるのだと思います)、少し金額自体は高いけど自分の人生の方向性としたら安価だし安心できる先生に頼みたいと思ったら当事務所のような方向性の事務所に依頼したらいいと思うのです。私からしたら、前者のような方は、手元に500円しかないのに、銀座の九兵衛に行って「適当に握ってもらって日本酒も好きなだけ飲ませていただけますか」といったり、スシローに行って「こんなまずい寿司食えるかー!」と言っているのと寸分たがいません。

何が言いたいのかといえば、現代社会では、弁護士業界も「安かろう悪かろう」の原則がまかり通っているということ。「弁護士なのだから、ちゃんとに私の人生を守ってもらえる」という神話は前提を失っており、薄利多売の弁護士に自分の人生をゆだねるのは相応のリスクを伴うものであること。

 

https://news.yahoo.co.jp/byline/konnoharuki/20170405-00069563/

2017年

8月

19日

弁護士会照会

ききなれない言葉ですが、かなり有用で、当事務所もよく利用するので、今日はこれについて述べます。

 

まず、弁護士会照会ですが、これは各弁護士会が個別の弁護士の嘱託を受けて各機関に幅広い事項について照会を行うというものです。照会を受けた機関は原則的に照会義務があるものとされ(現在は、最高裁が照会義務について高裁にやり直しの裁判を求めている状態)、我々弁護士の業務に役立っています。

たとえば、当事務所では、だんなの浮気相手の携帯電話番号しかわからないが住所を知りたいような場合や、前にもブログでかいたような一部相続人の着服横領が疑われる場合に銀行に取引履歴を請求したり、被相続人に生命保険がありそうなときに生命保険契約の有無や保険金支払いの記録などを取り寄せるときなどに利用したことがあります。あとは、当事務所ではないですが、前に述べた最高裁の判例の元になった事案で、住民票は動いていないけど郵便の転出届が出されている場合などに住所を知りたいような場合にも利用できますね。

 

訴えたい相手がいるけど詳細がつかめない場合、弁護士に調査を依頼すればわかる場合があります。この弁護士会照会の他には、弁護士は住民票がとれたり、戸籍がとれたり、戸籍の付票がとれたりします。

とりあえずは弁護士に相談してください。きみさらず法律事務所までご遠慮なくどうぞ。

 

きみさらず法律事務所

平日10時から18時

電話0438404003

2017年

8月

11日

昼顔

※当事務所は17日(木)までお盆休みを頂いております。業務開始は18日(金)からです。

 

昼顔の映画上映中みたいですよね。

以前には波瑠と東出昌大も不倫のドラマしてましたよね。

みなさんは見ましたか?

私はプライベートくらいは男女間のいざこざとは距離をおきたいと思っているので、こういう不倫をモチーフにしたドラマや映画はあまり好きではありません。

 

でも、流行にのっかりたいとう気持ちもあるので、今日はW不倫の場合の法律関係について述べます。

 

さて、登場人物が複数出てくるので、A(夫)B(妻)の夫婦とC(夫)D(妻)の夫婦のうち、BとCが不貞関係になった場合を仮定します。

この場合、W不倫であろつがなかろうが不倫をされた配偶者は、他方配偶者と不倫相手を一緒に訴えることができます。AはBCを、DもBCを訴えることができます。

訴えられたBCは不貞行為が原因で離婚になった場合には100万円から200万円の、離婚まではいかなかった場合には60万円から100万円の損害賠償義務を負うことになります。

ここで重要なのは、100万円から200万円や60万円から100万円というのは「二人で」の話で、たとえばどちらかから200万円をもらったら支払っていない方にはお金を請求することができません。これは、なぜかというと、AB夫婦の場合でいうと、ABの夫婦関係をBCが一緒になってぶち壊したということだから、賠償主体はBCとなり、200万円どちらかが支払ったらAは慰謝されたとみなされるからです。民法上の言葉だと、これを共同不法行為といいます。なので、当事務所にご相談にAの立場で来られるかたもBCそれぞれに対して200万円ずつ請求できると思っている方がいますが、それは誤りです。

上記の場合で、たとえば、CがAに200万円支払ったとします。すると、前述で説明したようにBCはAに対する責任は全うしたことになります。でも、BCは一緒になってABの夫婦関係をぶち壊しにしたのだから、Cだけが身銭を切るのは妥当ではありません。なので、こういうときはCはBが支払うべき分も立て替えで払っておいたから、その立て替え分をよこせと請求することができます(これを求償といいます)。そうすると、200万円をBCでどう分配するかという話になりますが、この基準はざっくり言うと、どちらが不貞関係に積極的だったのかということになります。たとえば、Bはあまり乗り気ではなく流されてしまった感じだけど、Cがノリノリで、連絡はいつもCから、食事にもホテルにも必ず誘うのはCからというような場合は、Cが7~8割、Bが2~3割といった感じになります。逆の場合もしかりです。

 

さて、ここでW不倫の話に戻ると、すべての法律関係が裁判になる前提の話をすると、①AのBCに対する慰謝料請求②CのBに対する求償請求③DのBCに対する慰謝料請求④BのCに対する求償請求の4つの法律関係が裁判沙汰になります。

これでは、あまりにごちゃごちゃしてしまって、特に離婚しないような場合には賠償の元手となる夫婦の貯金も同じだし、早く不倫のことは忘れて再び幸せな結婚生活に戻りたいのに解決がいたずらに遅くなってしまいます。

なので、W不倫の時は、私は基本的にはABCDの四者合意ができないか一番初めに検討します。それが依頼者のニーズに一番応えられる形だからです。

 

男女関係はそれぞれの思いが錯綜して自分を俯瞰で見ることができなくなります。だから、もめないうちに早めに第三者である弁護士を依頼すべきです。

 

男女関係のご相談はきみさらず法律事務所までご遠慮なくどうぞ。

 

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2017年

7月

26日

もう一つの共通点(一部推定相続人の財産横領)

先日投稿した記事に関して、もうひとつ共通している点がありました。

それは被相続人に配偶者がいて、その配偶者も認知能力が落ちていて、その配偶者の財産も一部相続人が預かっている状況であり、配偶者の判断能力が落ちているのをいいことに財産を次々と引き出して使い込んでしまっているという点です。

 

この状況を放置してしまえば、その配偶者が亡くなっていざ遺産分割となったときに分けるべき遺産がなくなってしまいますから、一刻も早く手を打たなくてはなりません。

 

その配偶者の認知レベルにもよりますが、何がなんだかわからなくなっているようなひどい症状の場合、成年後見人選任の家事審判の申し立てをしましょう。

成年後見人が選任されれば、成年後見人がその人の財産を管理することになりますから、使い込みが疑われる一部相続人から預金通帳などを取り上げたり、選任までの間に使い込まれたお金を一部相続人に返還請求をしたりできます。

後見のレベルまでいかなくても、現行法では補佐人・補助人という制度もあります。後見のように財産のとりあげまではいかなくても、多額の財産の贈与には補佐人の同意が必要になったりということもあるので、財産の使い込みにはある程度対応することができます。

 

当事務所はこのように成年後見関係も取り扱っております。まずは、主治医の先生に認知レベルの診断書を書いてもらうことです。成年後見人についても、お気軽にご相談ください。

 

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2017年

7月

20日

一部の相続人が被相続人と同居している場合あるある

最近相続のご相談が多いのですが、どれもこれも様相が似ているので、それについて述べたいと思います。

 

事例としては、被相続人と同居もしくは同居していなくても被相続人の財産を管理している一部の相続人が、被相続人の死亡前もしくは死亡後口座凍結前に被相続人の銀行口座からガンガン引き出しを行って、自分の口座に入金したり、被相続人のためではなく自分のために使ってしまったりしているという場合です。

 

引き出した金額がそのまま現金として残っていたり、被相続人の入院費用や葬儀費用に使われているなら法律上の問題はないですが、そうでない限りはその引き出し行為は横領です。

すると、被相続人は他の相続人から法定相続分での不当利得返還請求をされることになって、使い込んだ分の自分の相続分以外の分は当然返還をしなくてはなりません。

 

一般にこれを使途不明金の問題と言いますが、使途不明金がある場合には、その金額で相続人間で合意ができない場合には、民事訴訟にもちこまれることになります。そのなかで、着服横領したとされる一部相続人は領収書を提出したりして、引き出された金銭が被相続人のために使われたことなどを主張していくことになります。それができないなら、当然に使い込んだものとみなされ、返還をしなくてはいけません。

 

使途不明金以外の遺産については、遺産分割調停ないし家事審判によって分割をされることになります。

ここで使い込みをしているような相続人が言ってくるのは、

私が被相続人の面倒をみていたのだから、遺産を多くもらう権利がある!

的な主張です。

まず、私の経験から半数以上は同居していてもしていなくても実際に被相続人の面倒を見ていないので、この主張の前提を欠いています。

しかし、中にはちゃんとにそこそこは面倒を見ている人もいるのですが、そういう人の場合には、この趣旨の主張は法的に言うと「寄与分」というものです。

寄与分というのは、被相続人の生前に、その財産の維持や増加に影響するような貢献をした相続人がいる場合、他の相続人との間の不公平を是正するために設けられた制度です。

ここで重要なのは、一部相続人が「被相続人の財産の増減」に寄与したかどうかということです。

たとえば、被相続人が会社をやっていて妻である相続人も一緒に会社をやっていたために被相続人の財産が増えたような場合や、身銭を切って被相続人の病院代などを負担していたため被相続人の財産の減少が避けられたような場合です。なので、ほとんどの場合は上記のように被相続人の金で被相続人の面倒をみている場合ですから、そういう場合には、寄与分の主張など認められません。

療養看護していた場合には、上記のような直接財産の増減にかかわらなくても一定の条件のもとで寄与分とされる場合がありますが、①被相続人が療養看護を必要とする病状であったこと、②近親者による療養看護を必要としていたこと、③被相続人との身分関係に基づいて通常期待される程度を超える貢献であること、④療養看護が無報酬またはこれに近い状態でなされていること、⑤療養看護が相当期間に及んでいることという5つの要件をクリアしなければ認められない厳格なものですから、ほとんどこれに当たる場合はありません。

 

仮に寄与分の主張が認められたとしても、他の相続人としては、寄与分を主張できるような相続人は被相続人から何らかの利益を受け取っていることも多いですから、いわゆる特別受益の主張をすればいいです。

特別受益というのは、被相続人から一部相続人に利益があげられた場合には、遺産の公正な分担という観点から、その分も含めて遺産にカウントしないといけないよね、というものです。特別受益を受けた相続人は、もらった利益は相続分の前渡しとしてすでにもらったことになります。

 

このようなプロセスを経て、(広義の)遺産の範囲を決めて、法定相続分を目安に誰がどの財産を相続していくことを決めることになります。

 

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